Works2025.06.25

愛したいと思えるものを集めてゆく
Homeland 母国という名のものづくり 〜後編〜

Homeland 母国という名のものづくり 〜後編〜

Homelandのコンセプト

キッチンと食卓の間を流れる無数の時間は、
積み重なっていき、
いつの間にかあなたの世界になる。
毎日触れるキッチンツール。

 

この言葉は、ブランドネームと一緒に生まれました。「Home=家」を「Wonderland=素晴らしい世界」にすること。誰しも自分のキッチンには思い入れがあるもの。その場所が、特別に選んだ道具や器で彩られていったらいいのにな、毎日過ごす場所だからこそ、一番思い入れが詰まった場所にするべき!という私たちの願いを込めて、このブランドネーム“Homeland”が生まれました。決まってから気がついたのですが、この言葉には「母国」と言う意味もありました。すなわち、日本のこの地から生まれるものであること。日本を楽しみ、風土を感じて、生活の中に取り入れられるものであって欲しい。そんな意味を持っています。


食器は食卓の一部、食卓は家の一部、家はあなたの一部。

 

Homelandの目指す景色

料理のジャンルに合わせて器を選ぶ楽しみも一つですが、私たちは、これさえあればどんな料理も美味しく見せてくれる、頼りになるお皿を作りたいと考えました。場所や食事を選ばず使ってもらえるよう、フォルムや大きさにこだわっています。フラットな円形やオーバル型のお皿もあれば、高台を設けたご飯茶碗もラインナップ。食卓が平坦ではなく、器によって高低差を出すことも、食事が華やぐひと工夫です。ものが溢れるこの時代に、流行りではなく多くの人に長きに渡って使われ、愛されるものこそ、Homelandが考えるスタンダードなのです。


洗いものの山の中に、ふと目を向けると美しい景色があることも

 

ちなみに、あちこちでサステナビリティであるかどうかと、議論がされます。もちろん無駄遣いはいけない、限られた資源を大切にしなければならない。おっしゃる通り。でも私たちは、一番着目したいのは、「ものを大切にすること」だと考えます。

簡単でスピーディーで効率のことばかりを重視するのではなく、長年使い続けることができる「愛したいもの」を生み出すこと。キッチンで毎日使い続けていく道具は、手になじみ、慌ただしい日々の中で料理をする時間を、心強く、頼もしく支えてくれる存在になるでしょう。また、食卓に場所を移せば、心豊かな食事の時間を彩ってくれる景色の一部になり、眺め続けたい存在でもあります。ものが持つ佇まいや、形や色は知らずのうちに私たちを魅了します。愛する道具を一つでも増やすことで、捨てない、無駄にしない、サステナビリティ(持続可能)なキッチンを実現して欲しいと思いを込めました。

温かいヌードルを、食べるのも忘れて眺めてしまうくらい美しいボウル

ひたすら鍬のみを作ってきた近藤製作所のフライパン耐久性が高く、丈夫で永く使えるフライパンが誕生しました。使うほどに表面に油がなじみ、味わいも出てきて愛着が湧いてきます。

Homelandがデビューして間もない頃に、信楽で撮影したイメージ動画です。私たちの母国である日本には、美しい自然と職人の手、そしてそれをクリエイションに繋げていくことができる創造力があることを、伝えてくれている作品です。デザイナーという職業のことは特別に尊敬しているし、憧れもあります。でもHomeladでは、職人が自らの手のなかで育ててきた感触と、私たち消費者が日々料理を作る中で得た実感を持ち寄って、形にしていくことに挑戦しているプロジェクトです。

さて、色々と書きましたが、つまるところ「ついつい手が伸びる」道具や器であること。キッチンに立つたびに思うのです、頼もしいやつだな〜、と選ばれること。料理を支える立役者として、頼りにしてもらって、たくさん愛され、たくさん食卓に上がってくれたら、こんなに嬉しいことはない、と思って全ての商品を開発しました。

皆さん、ぜひ大切に使い続けてくださいね。

 

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